AmazonFBA(フルフィルメントサービス)は、受注から出荷・クレーム対応まで、出品者に代わってAmazonがすべてを代行してくれるという、便利なサービスです。
また、出品者が自分で商品を発送する”出品者出荷”は、代引きなどに対応していないこともありますが、FBAはすべての支払い方法に対応しているというメリットがあり、購入者側から見ても、大変利便性が高くなっています。
ですが、FBA出荷なのに、商品情報欄に”代引き可”や”コンビニ払い可”の表示のある出品者と、表示のない出品者がいます。
実際、私の出している商品には、“コンビニ”はあるけど”代引き”がありません!
今回の記事では、どうして私の出品情報には代引き表示が出ていないの?とお悩みの出品者の方向けに、代引き/コンビニ払いの表示が出ていない理由、そして表示を出すための手順を、詳しい画像入りで説明していきます!
目次
Amazonの主な支払い方法
Amazonで購入者が使える支払い方法は、クレジットカード、ギフト券、コンビニ・ATM・ネットバンキング・Edy、代引きの4つです。
ですが、先ほども書いたように、
- Amazon本体・FBA利用者⇒どの支払い方法も利用可能
- 出品者出荷利用者⇒出品者ごとに利用できる支払い方法が異なる
という違いがあります。
これはなぜかというと、いくつか大きな問題のあるコンビニ払いや代引きは、出品者側で利用するかしないかを選べるようになっているからです。
代引きなどの表示が出ていない問題を解決する前に、まずは
「なぜ、代引き/コンビニ払いが出ている出品者と出ていない出品者がいるのか」
についてご理解いただくために、この2つの支払い方法の問題点について、説明していきたいと思います。
コンビニ払いの問題点
コンビニ払いの一番大きな問題といえば、商品注文後、長期保留になりやすいことが挙げられます。
これは、出品者自身がどうこうということではなく、完全に購入者側の問題になります。風邪を引いてしまって、支払いに行けない、などの理由があるのだとは思いますが、やたらと保留が長くて支払いをしてもらえないケースは、ほとんどこの”コンビニ払い”の購入者さんです。
10日ぐらいならまあ許容範囲ですが、うっかりすると一ヶ月近く待たされたりするので、本当に勘弁してほしいです(-_-;)
こういう注文は、かなりの確率でキャンセルになりやすいですが、勝手にキャンセルしてしまうと、出品者都合のキャンセルとなってしまいます。
そして、この出品者都合のキャンセルを繰り返すと、出品者アカウントヘルスの数値が下がり、カート獲得率の低下や、アカウント停止!という最悪の事態を招く原因にもなります。
ですので、いくら保留期間が長いからと言って、注文を片っ端からキャンセルしたりしないでくださいね!後でアカウントヘルスが大変なことになりますので(-_-;)
※注文のキャンセルについては、別記事にまとめましたので、ぜひお読みください♪
▶Amazonで入った注文をキャンセルしたい?そのリスクを徹底解説
代引きの問題点
次に代引きについてですが、こちらは主な問題が2つあります。
ひとつ目はAmazon側の事情で、代引きというのは、Amazonを介さずに支払いのやり取りがされる支払い方法であるため、ある程度信用のおける出品者のみ扱いが許可されることになっています。
そして、もうひとつの問題が、出品者の売上がマイナスになってしまう危険性です。
そもそも、代引きを利用するためには、基本的に自分で配送会社と代引きの契約をする必要があり、契約内容によって利用料が変わります。
今のところ、事前の契約なしに使える代引きは、郵便局の定形外郵便・通常ゆうメール・ゆうパックのみとなっています。
郵便局の代引き利用料は?
ですので、今回は郵便局の代引きを例に取って、下記のサイズの本を出荷する際の代引き手数料を計算してみます。
郵便局で代引きを利用するには、ゆうメール送料の他にこちらの金額が上乗せされます。
Amazon規定の本の送料は、現在決まりはありませんが、以前スタンダードだった「257円」で考えてみます。
この送料で代引きの出荷の総額を計算するとこうなります。
つまり、完全にマイナスですね(^^;)
しかもこれ、250gっていうのは、せいぜい新書か薄い文庫程度の重さで、単行本や雑誌などの大型本じゃほぼありえない話なので、実際はもっと送料がかかります。
50gでさえ350円近くもマイナスなのに、雑誌なんて1kg前後のものはザラにありますから、そうなると、注文が来ても来ても送料分のマイナスが商品代金に食い込む、という結果になってしまいます…!
このように、代引きは大変費用の掛かる支払い方法であるということが、お分かり頂けたでしょうか?
その分の金額を上乗せしたら?
Amazonでは、最近個別に送料を設定することも出来るようになったので、「その分足した金額を送料設定すればいいんじゃない?」と思われるかもしれませんが、代引きの手数料を見込んで送料を一つづつ設定するのは、作業に掛かる時間的にも送料の金額的にも、現実的な話ではありません。
「では、その分を商品代金に上乗せしたら?」というと、こちらもなかなか難しいです。大きな額の商品だったらそれも可能ですが、単行本のように1000円程度の価格帯が多いジャンルでは、その商品価格の相場から逸脱してしまうと、売れ行きがガタッと落ちてしまいます。
結局は、1000円前後の商品に”送料+代引き利用の手数料390円をなんとか乗せて出品”したとして、果たして3ヶ月以内に売れるのかどうか?という話になるので…正直、かなり難しいと思います(^_^;)
このように、代引きを利用するということは、常に売上がマイナスになるリスクを負うことに繋がります。ですので、出品者が自分で代引きの利用を設定しない限り、利用出来ないようになっている訳です。
「代引き/コンビニ払い」が表示されないケース
そのような事情から、出品者出荷の商品で、代引き/コンビニ払いをONにしている出品者とOFFにしている出品者がいる、ということはご理解頂けたでしょうか?
それではここから、今回の記事の本題となります。
FBA発送商品の支払い情報欄に、”代引き/コンビニ払い”が表示されているかどうかの違いは何か?というと、正解はこちら。
出品者出荷設定での「ON/OFF」が、商品欄の表示・非表示を分けている
です!
実のところ、FBAしか利用してないからそんな設定はいじってない、という出品者の方がほとんどではないでしょうか?
冒頭に書いたように、そもそもFBA発送の商品はすべての支払方法に対応しているので、すべての商品に”すべての支払い方法可”と入れてくれても良いハズなのです。
ですが、なぜかAmazonの仕様により、商品情報欄の支払い方法は、出品者出荷の商品と同じ支払い方法しか表示されない、という設定になっているのです。
一体、なんでそんなことになってるのか…!!!(-_-;)
私も最初、この理由がなぜだかサッパリ分からなくて、ずいぶんと調べました。
しかも、うちの場合、”プロマーチャント型”と呼ばれる一番古いタイプのアカウントだったため、そもそも代引き自体が許可されておらず、何度も問い合わせをしてようやく許可されていない理由が判明し…。
今はもうこの”プロマーチャント型”のアカウントは存在しないので、そのことで迷われる方もいなくなったと思いますが、本当にややこしくて大変でした。
商品情報欄の支払方法をすべて表示する手順
そんな訳で、AmazonFBAで出している商品に「代引き/コンビニ払い」の「設定が必要な支払い方法を表示」するためには、
出品者出荷の支払い設定を「ON」にする必要があった
という訳なのです!
FBAなのに、出品者出荷の設定が反映される、というよくわからない仕様なのですが、こちらでそこは変えられませんので、仕方ありません。設定自体はカンタンですので、サクッと設定を変更してしまいましょう!
それでは、実際に設定をONにする手順を、画面の画像入りで解説していきたいと思います。
「出品者出荷の支払い方法」設定手順
1. セラーセントラルにログインし、右上の「設定」文字リンクをクリック
2.「出品用アカウント情報」真ん中欄一番上の「支払情報」の中の、「支払い方法の設定(コンビニ払い / 代金引換)」をクリック
3.「代引き/コンビニ払い」の欄があるので、それぞれ「有効」にする。
▲デフォルトでは、ボタンが白っぽい状態になっているので、これをクリックして右にずらし、オレンジの状態にする。
以上で操作完了です!
「代引き/コンビニ払い」表示がないと売れない?
今まで、代引き/コンビニ払いの表示の出し方を解説してきましたが、実際に代引きなどが出ていないことで、商品の売れ行きに影響があるのでしょうか?
私の実感での話ですが、ここまで解説しておいてなんなのですが、実は表示が出ていても出ていなくても、売れ行きにはあまり影響がないと思います。(^_^;)
なぜかというと、現に私のアカウントの設定では”代引きOFF”になっているにも関わらず、実際に入ってくる注文では、代引き払いのFBA商品が沢山あるからです。
代引き表示が出ていたら、もっと注文が増えるかも?という思いがない訳ではないのですが、うっかりONにしてしまって出品者出荷で代引きを依頼されても困るので、そこは諦めています。
でも、いつかすべての商品がFBA発送になったら、晴れて代引きをONにしてやる…!とは思っています(笑)
「商品情報欄にすべての支払方法を表示する方法」まとめ
それでは最後に、今回の記事のまとめです。
- Amazonの支払い方法は、クレジットカード・ギフト券・コンビニ等・代引きの4つ
- “代引き/コンビニ払い”の利用には出品者側のリスクがある
- 代引きは送料が持ち出しになる可能性が高い
- “代引き/コンビニ払い”は、出品者出荷の設定が反映される
- 表示がなくても売れ行きにはさほど影響がない
以上です!
どうして私のところだけ代引きやコンビニ払いが出てないの?と悩んでいる方の、お役に立てば嬉しいです。
最後までお読み頂き有難うございました!