昨日、Amazonから「メディア商品(書籍・CD)に関する重要な変更についてのご案内」というメールが来て、びっくりしているあなた!
突然の「メディア系新品商品の定価外販売禁止」通知に、今後の行方に不安を感じますよね。
通知のメールでは「いつから施行なのか」、「現在FBAに保管してある在庫はどうするか」など、詳しい内容がいまいち分かりづらかったのではないでしょうか?
私が今朝実際にAmazonテクニカルサポートに問い合わせして確認した事項を元に、今回の改訂について詳細を説明していきますので、今後の不安を一掃しましょう!
コンディションガイドライン変更の詳細
昨日、ガイドライン変更についての通知メールがAmazonからぽつんと一通届いたわけですが、私がこのメールに気がついたのが昨日の深夜遅く。
今朝までにメールを熟読し、問題になっている「再販売価格維持契約」についても調べてみたのですが、いつものことながら詳細が分かりにくいですね~(-_-;)
今回はメールにFAQ形式で事例が書いてあったので、多少はわかりやすさに進歩が見られるものの、実際に自分が出品している商品がその問題抵触し得る事例なのかどうか、というところが非常に分かりづらいんですよね。
今日の朝イチで確認の電話をサポートに掛けてみたのですが、やはり出品者の方から非常に多く問い合わせが入ってるとのことで、皆さん戦々恐々としてらっしゃるようです。
今回の変更で、何が問題になっているかというと、メールに記載されていたこの一文。
ガイドラインの変更に基づき、書籍および音楽商材(CD・レコード)について、適法な再販売価格維持契約(以下「再販契約」といいます。)に基づく定価に服するものについては、定価以外の価格で「新品」として出品することはできません。
要するに、定価が設定されている商品は、「定価超え」も「定価以下」の販売もすべてNGになってしまった訳です。
同一商品を安く仕入れてきて定価以下で売りさばくことも、定価で買ってきたものをプレミア価格で売りさばくことも、両方出来なくなります。
扱ってる商品によっては、もうホントに死活問題にですよね。今まで月何百万と売り上げていたものが、販売機会がゼロになってしまうワケですから(-_-;)
いつから施行されるのか?
出品者として気になるのが、一体いつからこの改訂が適用されるのか?ということだと思います。
この点について、今回届いたお知らせメールには、
2018年5月に、
書籍およびCDの新品に関するコンディションガイドラインを変更 させていただきました。
としか記載がありません。
そして、
なおこの案内を受信後も、
新品商品を定価以外で繰り返し出品していることが確認された場合 は、再販契約の締結有無を確認させていただく場合がございます。
という脅し文句も…!(@_@;)
つまり、はっきりとは書いてないんですが、実質的には「今すぐにでも変更しろ!」ということってことですよね…。
メールに記載されていないFBA送料の問題
新品を定価で販売してはいけない、すべて新品価格で販売せよという指示は、至極ごもっともな一面もありますが、ここで問題となるのが配送に関わる送料です。
届いた通知メールのFAQでは、
7. 本体価格に送料を上乗せして販売する場合も定価外販売となりますか?
→はい、定価外販売に該当します。現在大口出品者様は、配送料を任意に設定することが可能です。
送料を本体価格に上乗せせず、配送料を適切にご設定ください。
と記載されており、配送に掛かる送料は別途各自設定すること、となっているのですが、問題なのがFBA。
FBAは、元々送料込みの金額を商品価格として設定されているので、このメールにあるような別途送料を設定する対策が取れません。
一体どうすればよいのか?と、テクニカルサポートに問い合わせをしてみたのですが、返答はで、「大変恐縮ですが、FBAにつきましても定価で販売して頂くことになります」とのこと。
要するに、出品者出荷なら送料を別にもらうことが出来るけど、FBAの場合は完全に送料は出品者負担、となってしまった訳です。
おいおいおい、先日FBA手数料が値上げになったばかりだというのに、こんな変更ばっかりで、FBAのメリットが目減りする一方なんですけど、そんなんでいいんでしょうか…(-_-;)
現在FBAに納品してある新品商品はどうする?
元々、本や雑誌は定価超えの新品販売はNGとされていて、ここ半年ぐらいなぜかOKになっていただけなので、今回の改訂で前と同じに戻っただけなのですが、現在FBAに商品を納品してしまっている人は、在庫をなんとかしなければなりませんよね。
すぐに出来る対策としては、このような選択肢があります。
1. 在庫を全品一度返送して、「ほぼ新品」の中古品としてFBAに再納品する。
2. 返送して出品者出荷にする。
3. 現在の在庫は諦めて定価販売にして売り切り、次の納品から中古として出品する。
4. マケプレプライムに登録して、出品者出荷でプライム販売する。
この対策のどれを取るかは、各々様々な事情がありますので、その商品の利幅と在庫数を考えて決定するしかありません。
ただ、自己発送をやる余裕がないからFBAに委託してるのに、今更出品者出荷で送るのは厳しいということで、私の知り合いのせどらーさん達は、とりあえずは2か3の方法で対処するという声が多かったです。
副業の方は特に自己発送はやりたくないですよね~、お気持ちよく分かります(^_^;)
Amazonから商品を返送してもらう時の手数料は、1点につき50円ほどですが、点数が多ければそれだけマイナスが増えますし、納品にかかる送料も値上げになったばかりで、費用もバカになりませんので、定価に値下げして売り切ってしまう、というのも一つの手だと思います。
マケプレプライムはどうなのか?
そして、4で書いた「マケプレプライム」についてですが、これは出品者出荷でもプライムマークを付けられるというサービスです。
私のところには、先月半ば過ぎ頃に登録招待の案内メールが届きました。
サービスとしてはしばらく前から実施していたのですが、利用にはまずトライアル期間があり、その期間の出荷パフォーマンスが悪いとプライムの利用が出来ません。
例えば、注文即日の出荷率が99%以上、追跡可能率が94%以上などという規定があり、毎日その対応でめちゃくちゃ大変と聞いていたので、全然興味がなかったんですよね。
なのに、ここにきていきなりの「トライアル期間なしでのマケプレプライム利用招待」メールですよ。「なんで急にこんな案内が来てるんだろう?」と訝しく思っていたのですが、やっぱり裏があったんですね…。
マケプレプライムは、大口契約の出品者限定で出来る対策ですが、FBAに再納品するのが嫌だという方にとっては、多少なりとも有効な対策ではないかと思います。
「ほぼ新品」で売れる見込みのある商品であれば、中古で出し直してしまった方が良いとは思いますが、新品でないと売れない商品だった場合は、FBAに送り直すよりは負担する手数料が少なくて済みますので、一考の価値はあるのではないかと。
マケプレプライムの注意点
マケプレプライムの利用については、いくつか気をつけなくてはならないことがあります。
まず、送料についてですが、プライムマークを付けると、FBAと同じく「送料込み価格」での販売になります。ですので、「新品」コンディションでの販売の場合は、定価の値付けにしないといけないのはFBAと一緒です。
※配送料は、沖縄・離島のみ別途送料を設定出来るそうです。
それから、プライムマークを付けるということは、追跡番号が必須になり、商品の到着日を厳守しなければなりません。関東出荷便の場合、
- 本州1~2日
- 九州四国2~3日
- 沖縄北海道3~4日
という日数内にお届けすることを求められます。
現在、マケプレプライムで許可されている配送便のうち、宅配便以外での配送方法は、
- 郵便局→レターパック
- クロネコヤマト→ネコポス
の二種類だけです。
レターパックは360円・510円の二種類があり、誰でも利用できますが、ネコポスはオークションなどでは200円前後で利用出来るのですが、よほど大量に出荷予定がない限り、なかなか個人契約はしてもらえないです。
ですので、実質利用出来る配送方法はレターパックのみ、ということになりますね。
本の送料としては高額になってしまいますが、商品価格と手数料やレターパック配送料との差益を考えて、それなりの利益が出るようだったら、ぜひ出品者出荷のマケプレプライムも検討してみてはいかがでしょうか。
今後どうやって利益を上げていけばよいのか?
ここまで、ガイドライン変更の要点と現在FBAにある在庫品の対策について書いてきましたが、新品メディア販売で稼いでいるせどらーは、実際この後どのように利益を上げて行ったらよいのでしょうか?
これについて考えられることは、
1. 新品でも「ほぼ新品」の中古品として、今までどおりFBAで販売する。
2. 新品でも「ほぼ新品」の中古品として、出品者出荷にする。場合によってはマケプレプライムを併用する。
3. 定価設定されている商品の扱いを中止し、他ジャンルに切り替える
4. 新品販売はあきらめ、中古品を扱う
5. 新品商品と特典などのノベルティを別々に販売する
といった対策です。
1と2は、扱う商品は変えず、コンディションのみ中古に落とす、という対策ですね。
商品自体に何らかの特典や付加サービスがある場合、特に問題なく利益を上げられるのではないかと思います。
3は、メディア系は定価が決まっていますが、家電やキッチン雑貨などのオープン価格の商品だったら、定価がありませんので、今後も取扱いは可能です。
特に現在扱っているメディアに未練がない場合は、そういった別ジャンルの商品を扱うというのも一つの手かと思います。
その次の4は、新品の扱いはやめ、中古品に取扱いを切り替える、というもの。
本せどりでコンサルをやっている方などはよく言っていることなのですが、中古品というのは、こういった規制とは基本的に無縁です。
一時期CDなどでは規制がかかりましたが、本などは特にカテゴリの許可申請が必要になることもほとんどないし、古物商許可証なども今のところ必須というわけではありません。
最近はメーカー規制も徐々に厳しくなっていますが、古本に限ってはそういうこともありませんでしたし、これからもその可能性は少ないため、これを機に中古品販売を視野に入れていくのもリスク回避には必要なことではないかと思います。
そして最後の5は、主にCDやDVD、それから特典付きコミックなどを扱う場合の手法です。
CD本体は「新品」、もしくは中古の「ほぼ新品」のコンディションで出品し、付属の特典などはヤフオクやメルカリで販売して利益を出す、というやり方になります。
新品商品であっても、「ほぼ新品」の中古品として出品すれば、定価超えでの販売が出来るので、すべてほぼ新で出せばいいのでは?という気もしますが、商品によっては中古価格が値崩れしてしまう場合もあるので、そういったケースの対処法としては有効なやり方ではないかと思います。
私が長らくメルマガを購読している、とある新品メディア専門せどらーさんは、この手法で今後も利益を出していくと言ってらっしゃいました。
このように、確かに新品は扱いが楽な商品なのですが、その分様々なリスクも大きいです。
今回のようにいきなり規制が入った時のためにも、中古で収入の柱をもう一つ作れるようにしておくことは、無駄なことではないと思いますが、いかがでしょうか。
出品者はサポートに連絡を!
今朝テクニカルサポートに電話した時に、「規約変更までの移行の猶予もなく、いきなり言われても対策が取れません」ということを伝えたんですが、担当の方も「出品者様のご意見を、その都度担当部署にお伝えして、改善要望を出している状況です」ということで、返答にかなろ苦慮しているようでした。
かなり多数の出品者から、サポートに電話が掛かっているようですが、とにかく「今すぐ変更しろというのは無理がある。せめて移行期間を作って欲しい」ということは多くの出品者が伝えるべきです。
今回の件で、まだサポートに連絡してない、というあなた!
ぜひサポートに電話して、「今すぐやれというのは横暴。そんな無理な要求でアカウント削除されたりしたら、生活出来なくなる」ということを伝えて下さい。
基本、出品者の声を大事にしてくれないAmazonジャパンではありますが、要望を出さない限り、改善も見込めませんので、ぜひぜひぜひ、たくさんの出品者の方の協力をお願いします!
あなたからの電話が、「新品を定価外販売をしていたら、いきなり垢バン」という最悪の事態を防ぐための、決め手の一石となるかもしれませんm(_ _)m
Amazon新品商品定価外販売に関する対策・まとめ!
それでは最後に、今回の記事をまとめておきます。
- ガイドラインの変更により、新品のメディア系商品は定価以外での販売が禁止となった。
- 施行時期は明記されておらず、通知メールを受け取り次第、出品者は然るべき対処を、という指示のみ。
- 出品者出荷で出品している商品は、送料を別途設定することが可能。
- FBAで出品している商品は、送料込みの価格として、新品と同額でなければならない。
- FBAの在庫は、「返送して再納品・返送して出品者出荷・定価にして売り切る・返送して出品者出荷+マケプレプライム」の4択で処理。
- 「マケプレプライム」は大口契約の出品者出荷で利用出来る。利益が出るようなら検討の価値有り。
- マケプレプライムも新品は送料込みの価格設定。個人で利用できる配送方法はレターパックのみ、沖縄・離島のみ別途送料設定が可能。
- 今後新品メディア系せどらーが取るべき対策としては、「新品→ほぼ新品でFBA販売・ほぼ新品で出品者出荷・他ジャンルに切り替える・中古品を扱う・本体とノベルティを別々に販売する」の5択。
- 出品者が今回の改訂による「いきなりアカウント削除」に対抗するには、テクニカルサポートに声を上げることが一番。あなたもぜひ電話を!
以上になります。
そして最後になりますが、Amazonプライム登録キャンペーンのお知らせメールが届いている方は、登録期限は6月9日までになっています。それ以降は、トライアル期間ナシでの登録は出来なくなりますので、どうぞ早めにご登録下さい!
去年後半の手数料値上げから始まった、出品者いじめか!?と思うほど、様々な障壁が立ちふさがりますが、こちらも生活掛かってます…!なんとか一緒に乗り切って行きましょう!
なにか新たな情報や、こんな案もあるよなど、ご意見ありましたら、コメントかメッセージでお寄せ頂けたら嬉しいです。
記事にも追記していきたいと思います。
それでは、最後までお読み頂き有難うございました(^^)/
【追記】
「今後どうやって利益を上げていけば良いのか?」の部分ですが、項目一つを追加して5つになりました。参考にして頂ければ嬉しいです。
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